そして、びよういんへ・・・

7月最後の日、早稲田大学本部キャンパス南門の前にある小さな理髪店が店を閉めました。
カット&シャンプーで1800円という安さに加え、学生をほんとうにかわいがってくれている理髪店で、応援部の学生などは“W”字型に頭をカットしてもらったりもしていたようです。
お店のおばちゃんたちも店をずっと続けていきたいと考えていたのですが、大家さんが代替わりしたのを機に、半ば追い出されるように閉店に追い込まれてしまいました。
商店街から古いお店が1つ、また1つとなくなっていくなか、非常に残念なことです。


その理髪店に、僕は少なくとも8年は通っていました。
学部時代にはいった記憶がないので、大学院に戻ってから通い始めたのだと思いますが、非常勤として早稲田で教えるようになった今でも1月半に1回くらいのペースで散髪してもらっていました。
7月、最後にいったときは、思わず握手までしてしまいましたよ、おばちゃんと。


ということで、この夏から突然、くまは床屋難民になってしまったのです。


いや、次にいくところは、実は決まっていました。
自由ヶ丘の美容院「アトリエ・ドゥー・ディマンシュ」です。


美容院でさえ人生初なのに、自由ヶ丘ってハードル高すぎじゃね?
しかもアトリエでドゥーでディマンシュですよ。
フランス語ですよフランス語。
てかディマンシュって何!? 


ってくらいに未知の世界に飛び込むことになったのは、要するにツマが長らくカットしてもらっている美容院だったから。
カットしてくれる方とも会ったことあるし、じゃあ次はそこにいくよりほかないなと思っていたわけです。


そういう美容院だったので、恐れることなど何もなかったのですが、でも、早稲田の理髪店→自由ヶ丘の美容院という飛躍に心がついていくまでには、およそ2ヶ月の時間がかかりました。
しかし最近、いい加減に限界が来たので、ついにこのシルバーウィーク中にいってきたのです、ディマンシュに。


以下、ディマンシュでの初美容院についてリポート。


まず、髪を切るときにかけられるあのビニールが袖付きでした。
「はい」って差し出されたとき、くまの両手はひざの上にキチンと置かれており、若干の沈黙がうまれました。。。


大学で何を教えてるんですか〜的な和やかな会話を続ける中、美容師さんがちょきちょきと髪を切っていく。
これまでは「ばっさばっさ」でしたが、ここでは「しゃく、しゃく、しゃく」って感じ。
こんな切り方ではいったいいつ終わるんだろうかと思っていましたが、実はけっこう切られてました。


目の前には何冊かの雑誌が置かれていましたが、いつそれを手に取ればいいのかタイミングのわからないまま、カットはいつのまにか終盤へ。
一度カットの具合を確認したのち、もみあげのあたりをもう少し切ってもらい、シャンプーへ。


聞いてはいたものの、仰向けでシャンプーされるってのは不思議なものです。
「どこをみておけばいいんだ」ってツマに事前に聞いたら、「ガーゼかけてくれるよ」っていわれました。なるほど。


で、その仰向けシャンプーですが、前屈みと比べるとさすがに楽です。
しかもシャンピスト(シャンプーをしてくれる人の意)の手つきがたいへんに柔らかい(ちなみに男性でした)。
これまでは「ガシガシ」でしたが、ここでは「しゃるしゃるしゃる」って感じ。
こんなんで爽快感は得られるのだろうかと思っていましたが、終わった後は実に爽快でした。


再び椅子にもどって、今度はブロー。
優しい風が、ふわふわと髪をなでていきます。
「ブオー」とか全然いわない。
会話だってできちゃう。
で、できあがりもふわふわ。
自慢じゃないですが自分、髪の毛多いです。
なので、いつも重たい感じなんですが、こんなにふわふわさらさらな髪の毛になったのははじめてでした。


最後にヘアスタイルを整えてもらって80分のコースが終了(マッサージみたいだ)。

なんか、「しゅっ」としてました、髪型が。
しばらくシャンプーしたくないくらい、いい感じに仕上がってました。


感想


美容院スゲー