ゲーセンの意外な機能

先日、ゼミで集団の機能についての話をしていた。


具体的にはパーソンズの道具的機能と表出的機能について。
簡単にいうと、就職や仕事における成功など、目的の達成を可能にしてくれるのが道具的機能で、情緒的な安定を与えてくれるのが表出的機能。
集団にはこのどちらかの機能、あるいは両方が備わっているということ。

異業種交流パーティーなどは道具的機能が強いし、地元の友達集団などは表出的機能が強い。大学のゼミなどは両方を兼ね備えている場合が多いだろう。


そんな話をしつつ、学生に感想を語らせていたところ、1人の学生が、


「自分には、もともと表出的機能を満たしてくれる集団があったのだけれど、その集団は年齢層が比較的幅広いこともあり、就職活動の際に声をかけてくれるなど最近は自分にとって道具的機能を満たしてくれるようになった」


というようなことを話してくれた。
なかなか面白いなと思い、ゼミの後で個別に聞いてみたところ、そのきっかけはゲーセンなのだそうな。


曰く、通信対戦系のアーケードゲームをゲーセンでやっているうちに仲良くなったのだとか。


ゲーセンって、たしかに昔から社交の場としての機能はもっていましたが、対戦系のゲームが増えてきたことで、その機能が強化されているようです。
通信機能で見知らぬ他人と闘うだけでなく、同じゲーセン内にいるプレイヤー同士での対決ってのもあるみたい。
たしかにコミュニケーションが発生するのも自然なことですね。


ゲームに関してはインドア派、非対戦派であり、わざわざネットでつながって見知らぬ相手と対戦したり、みんなでいっしょにモンスターを倒したりというような最近の流行にはまったく興味がない自分としては、なんとも意外で、おもしろい話でした。



さてさて、帰ってWii fitでもやるかの。