話しながら寝る。。。

その日は朝から忙しかった。


2限は1年生のゼミ。
連休中に調べさせていたことを発表させ、それにコメントを加えつつ、より深い情報を付加するという、集中力を必要とする90分を過ごした。


40分の短い昼休みの間にいそいで弁当を食べ、3限は学科の会議。
書記をつとめているので、これもまた気が抜けない。
会議がおわり、議事録を仕上げるともう4限のはじまる時間だ。


4限は3年生のゼミだった。
ここでは『若者の労働と生活世界』(本田由紀編、大月書店)を読んでいる。

序章は僕がまとめ、1章は難しすぎるのでとばし、2章から学生にレジュメを担当してもらうことになっていた。


この日が学生がレジュメをきってくる初回。
2章は、2人の学生に分担させていた。
彼らは、ちゃんとレジュメをきってきた。
2人とも、後半部分だけを。。。


前半を担当していた学生が、まちがって後半をやってきたのである。


このパターンは予想していなかった。
しかも前半でかぶったのならまだよかったのだが、後半でかぶったのではどうにもならない。


しばし考えた末、自分で前半部分を読みながら、適宜解説をいれるという手法をとることにした。


これは、かなり疲れる。

本を音読するだけでも疲れるのに、音読しながら頭の中で整理し、それをわかりやすく学生に伝えるのだから、集中力がものっそい必要。


はじめのうちは、アドレナリンがでまくっていたので、ティーチャーズ・ハイ(そんなのないか)状態でむしろ気持ちよかった。


が、途中から、次第に眠くなってきた。
はじめはびっくりした。なんで俺、眠いんだ???


気のせいかと思ったが、やはり眠い。
おそらくこのとき、脳に負荷がかかりすぎていたのだろう。
防衛機能が働いたんじゃないかと思う。


とにかく、眠けを感じながらも、テンションあげて気合いで乗り切っていったのだが、限界は突然おとずれた。



「・・・ということになっていたのでむにゃむにゃ。。。」


3秒静止。


はっ、と目が覚める。
メガシャキ


あとは、何もなかったかのように順調に読み進み、ちょうど前半部分がおわったところで講義終了。


はじめて話しながら寝ました。講義中に寝たってのもはじめてだな。むにゃ。