ワイドショウの温度

今朝、フジテレビの「とくダネ!」を観ていた。「とくダネ!」は、後半でときどきいい特集をやったりするし、【みのもんた草野仁】軸における、いい感じでみのもんた寄りな位置にたっている小倉智昭もわりと好きなので、ときどき観ているのだ。もっとも草野仁さんは深夜枠ではかなりはっちゃけてますが。

今日の話題の第一は、西武、松坂投手の移籍問題。ポスティングシステムによる入札の締め切りが昨日だったのだ。まだ詳細がわかっていない状況なので、ワイドショウでの情報も憶測にたよらざるをえない。

そういうとき、日本のマスコミはワイドショウだろうがNHKのニュースであろうが、「イケイケ」なスタンスをとるのが常。もちろん「とくダネ!」でも、「松坂の評価は高い」という方向でのトークが展開されようとしていた。

しかし今日の「とくダネ!」は違った。中継を結んだニューヨーク側のゲストである、日本語ペラペラの(たぶん)スポーツジャーナリスト、マリオさんが、その名前から想像されるいやっほうなイメージとは異なり、超ネガティブだったからだ。

マリオさん曰く「松坂は移籍が話題になっている4人の投手の中で最も評価が低い。なぜなら彼はメジャーでの実績がないから」「入札額が高くなるという情報が流れていたのは、どこかの球団が高い入札額を払わせて、その球団のトレード用の資金を減らし、弱体化させるためだ。30億円なんてありえない」ってな感じ。

東京のスタジオもリアクションにかなーり困ってました。中継が終わったあとの小倉さんは、ちょっと怒ってました。

個人的には、サッカーワールドカップのときの報道を思い出すまでもなく、とりあえず盛り上げておこう的なマスコミの論調はキライなんですが、でも今日のマリオさんほどネガティブだと、さすがにいい気持ちはしない。視聴者がワイドショウに求めている温度からは、確実に低すぎた。というより、ワイドショウが提供し続けてきた温度に、視聴者としての自分が馴らされていたということだろう。

きっと今後マリオさんがコメンテーターによばれることはないのだろうが、でもやっぱりマリオさん的なスタンスのスポーツジャーナリストは、いろんな意味で必要なのではないだろうか。ワイドショウでは生き残れないだろうけど。