単位取得退学

今日、大学に「退学届」を提出してきた。正式には3月31日まで院生だが、気分的には今日、学生生活を終えたという気持ち。


地元の銀行を辞め、一年間の浪人の末、修士課程に入学したのが1999年。それから7年間、大学院ですごしてきたことになる。


その間、いくつかの論文をかき、いくつかの学会発表をし、何度も沖縄にいき、そして数え切れないほどの多くの人たちに出会ってきた。そのおかげで本年度は、非常勤講師という、教員としての第一歩を踏み出すことができた。


すべての人たちにお礼をいいたいのだが、そういうわけにもいかない。そのかわり、というわけではないが、今日は両親にお礼をいいたいと思う。


地元の地銀という、地方のエリートコースを自ら降り、大学院、それも社会学という、よくわからない学問をするために東京に戻るという息子の選択を、今考えてみれば、よく受け入れてくれたと思う。


そのときの自分は、もう辞めること、そして辞めた後のことを考えるので精一杯で、両親のことを考える余裕はほとんどなかった。


その後、大学院にはいってからは、これまた先のみえない道を進んでいる息子を、ずっと応援してくれた。そしてなにより、健康でいてくれた。これはすごく大事なこと。あなたたちが健康でいてくれたからこそ、自分のことだけを考えて、研究を続けることができたのだから。


    ほんとうに、ありがとう。


単位取得退学したところで、これまでの生活になんら変化はない。だから、まだまだ親孝行はできそうにない。なるべくはやく、両親が健康なうちに、親孝行できるようがんばりたいものである。