結末を知っているから楽しめること
僕の母親は、小説をよむときにしばらくすると結末を読むという悪癖の持ち主だ。
物語はプロセスを経て結末にいくからこそ面白いのだとおもっている自分にとって、そんな読み方はありえないもの。小説を読むときなど、うっかり最後のページを開かないようにいつも注意しているくらい。
でも最近、結末を知っているからこそ楽しめることもあるのだということを知った。
チャングムだ。
実は途中から見始めたので、前半部分はほとんど知らないままに最終回までいってしまった。それだけでもおもしろかったのだけれど、現在また初めから放送されているのをみていくと、これがまたおもしろい。
あとで憎しみの対象となったり、助けられたり、愛し合ったりする人たちが、そうとは知らずにふるまっているのを見るのが、実に楽しいのだ。
特に、チャングムとクミョンの関係がたまらない。結末を知っているからこそ、今の二人の友情が悲しい。そして、今の二人の友情を知ったからこそ、これから訪れる二人の結末はもっと悲しい。
ああ、こういう楽しみ方があったのだと、いまさらながら知ってしまいました。
そういうことができるのが小説とかドラマのいいところだったのか。
でも、やっぱり、敢えてそうしようとまではなかなか思えないなぁ。おいしいものは最後に食べる性質だしなぁ。
とにかく、チャングムはおもしろいっていうことです。