大長今

hirokuma2005-11-06

このタイトルをよんで、「テジャングム」とすぐに読めた人、どれくらいいますか?

大長今。これは、いま話題の韓国ドラマ、「宮廷女官 チャングムの誓い」の原題です。

かつて宮廷で女官として勤めていたが、権力争いの犠牲となって宮廷を追い出された上に毒殺されそうになった女性を母親に持つチャングムという女性が、はじめは女官として宮廷にはいり、そこで宮廷料理人としてすばらしい才能を発揮するも、やはりこれまた権力争いに巻き込まれて追放され、今度は医女として宮廷に返り咲き、男尊女卑(と簡単にいいきるのにはやや語弊がありますが)の因習に苦しめられながらも、王の主治医にまで上りつめるというサクセスストーリー。
そのなかには恋あり、嫉妬あり、笑いあり、涙ありと、もう語り尽くすことなんてできやしません。

それにしてもこのドラマ、全54回あるのですが、ストーリーのほとんどは創作。このチャングムという女性は歴史上の人物なのですが、わかっているのは王の主治医をつとめたチャングムという女性がいたということだけ。
たったそれだけの情報をもとに、「あの時代に女性で王の主治医になるような女性とはどのような人物なのだろうか」と脚本家たちが想像をふくらませた結果、
全54回におよぶ壮大なストーリーができあがったわけです。

このドラマの魅力は、チャングム役のイ・ヨンエさん(意識して韓国の女優さんの名前を覚えたのは初めてだ)のかわいらしさもすばらしいのですが、やはりなんといっても、才能あふれるチャングムが、しかしその才能におぼれることなく、かつ周りからの嫉妬や圧力、そしてそれにともなう不遇にも負けることなく、一途に自らの使命を果たそうとするそのけなげさにあると思います。
そういう女性としてチャングムを演じきったからこそ、イ・ヨンエさんはすばらしかったのです。

ああいう一途さって、素直にいいなと思います。みていて清々しい。その清々しさは、時には押しつけがましくもみえるし、まぶしくて見てられないときもあると思いますが、少なくとも今の自分には「ああいうふうに生きたい」と思わせてくれる存在。だからハマったのだと思います。

あと特筆すべきは、宮廷料理の数々。特に女官時代には、軽快な音楽をバックに包丁で食材を刻み、蒸したり焼いたりしてつくりだされるおいしそうな宮廷料理の調理場面がよくでてくるのですが、これがほんとに色とりどりでおいしそう。料理シーンを撮るカメラワークのすばらしさは、このドラマの質を確実に高めています。

ちょうどいま、土曜日の夜11時から再放送が始まっています。僕も前半はみていなかったので、毎週楽しみにみてます。先のストーリーがわかってるので、「このときにこの人がこの人とこう絡んでいたのか」的なおもしろさがあって、飽きない。

よくやく僕にも、遅れてきた「韓流」がやってきました。