10 years

久方ぶりの更新です。
ちゃんと生きてますよ〜


三月の中旬、8日間ほど沖縄に行ってきました。
博士論文を書き終えてからは初の訪沖。
各方面に挨拶まわりをしつつ、博論の内容について話をしてきました。
あるときは名護の居酒屋で地元紙の記者に、
あるときは辺野古のテント村で戦い続けている人たちに、
あるときは宜野湾のとあるお店で今後の戦略を練っている人たちに。
こうやっていろんな人たちに博論について話していくなかで、
自分なりに、今後どのような方向で沖縄の、辺野古の研究を進めていくのかについての手がかりがつかめたような気がしています。


最初に沖縄を訪れたのが1999年の夏だったので、今回の訪沖で、ほぼ10年間沖縄に通い続けたことになります。
はじめは、95年の少女暴行事件に関する全国メディアでの報道の盛衰と、沖縄の基地反対運動の盛衰との関連を描き出すという観点からはいった沖縄研究ですが、博士課程に進学して以降はもっぱら普天間基地移設問題に焦点をあて、基地反対運動と沖縄の地域社会、なかんずく辺野古との関連を中心に研究を進めていくことになりました。


その間、何度も沖縄を訪れ、2003年には半年間、名護市に滞在したこともありました。
多くの方たちに出会い、そして深く関わった人たちの何人かを亡くしました。


10年。


長いようで短い、この時間のなかで、僕自身は多くを学び、少し成長しました。
でも沖縄のおかれている状況は、良くなるどころか、むしろ悪化しているようにも思えます。
せめて、これからの10年で、何かいい兆しが見えてくるよう祈りつつ、これからも沖縄のことを考え、学び、伝えていきたいと思っています。


自分にできることとしては、まずは博論の出版ですね。
現在進行形の事例であるだけに、公刊するのは正直ためらわれるところもあるのですが、
やはり本にすると普及力が違いますからね。
多くの人たちに、自分なりに見えてきた沖縄の現状、辺野古の現状について伝えたいという気持ちは大きいです。

新年度にはいり、新天地に慣れてから、そろそろと動き始めたいと思っています。



最後に渡辺美里「10 years」を。
今の心象風景とはあまりあってないんですけどね。
名曲です。