京、太、郎
最寄り駅にはいっている書店にて西村京太郎の長編推理小説『十津川警部「オキナワ」』(光文社文庫)が平積みになっていた。
- 作者: 西村京太郎
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2008/05/13
- メディア: 文庫
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たぶんこれまで一冊も西村京太郎の小説は読んだことがなかったと思うのだが、タイトル(特にカタカナ部分)に惹かれて購入。
・・・大ハズレorz
京太郎さんの推理小説ってのは、あくまでも十津川警部が推理するのであって、読者が推理する要素はまったくないのですね。
知らずに読んだ自分は、いつになったら「意外な事実」が出てくるのだろうとわくわくしながら読んでいたのですが、すべて十津川警部の推理(ってほどのことはまったくしてないのだが)どおりでした。しかも助かった人は一人もいないし・・・
まあ、水戸黄門みたいなもんだと割り切ってしまえばいいんでしょうけど。
肝心の「オキナワ」についても、たいしたことはいってません。
米兵が絡んだ問題は地位協定の壁に阻まれて日本側に捜査権がないって話が後半のメインなんですが、米兵の協力者であり、基地内に逃げ込んでいた日本人を、なんとか基地外に出させて捕まえただけで、結局米兵は捕まえてない。
まあ、それが現実ではあるのだけれども。
そもそも沖縄についての描写も不自然すぎる。
だいたい那覇で働いている女性が週に一回以上、夜中12時すぎから開店する名護の民謡酒場にいくなんてことありえません。
なんでわざわざ名護までいくか。
しかも酒場でビールのんでますよ、みどりさん。
那覇から名護に仕事を終えて行く場合、車以外の選択肢はほとんどないので、ってことは飲酒運転である可能性がひじょうに高い。
ありえませんっ
あと、やたら「、」が多い。
たとえば
「そんなこと、かまいませんよ。朝までだって、かまわない。ホテルに、朝になって帰ったって、いいんだから」
と、大学生の一人が、いった。
「じゃあ、有名な民謡酒場に、ご案内しますよ」
と、みどりは、いった。
いらいらいらいら(怒)
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