仰木監督の死
オリックス・バッファローズという、どうにもいびつなチームの初代監督を引き受けざるを得なかった仰木彬監督が亡くなった。
特に好きだったとか、尊敬していたとか、そういうわけではないのだけれど、
聞いたときにはとてもショックだった。
ついこの間まで監督としてチームを引っ張っていた人が、
こんなにあっけなく亡くなってよいものなのだろうか。
よいものなのだろうか、といったところで、良いも悪いもないのだけれど。
「すぽると」によれば、仰木監督は、
去年、野球殿堂入りしたその祝賀パーティーに、
「自分と関わったことのある奴は全部呼べ!金は一銭も出させないから」
といって、たくさんの野球人を集めたのだそうだ。
本人曰く、「生前葬」だとのこと。
きっとこの人は、人間がとても好きだったのだろうなと思う。
だから、多くの人たちに好かれたのだろう。
野茂やイチローといった、一筋縄ではいかなさそうな選手が、
仰木監督を師と仰いでいたのもわかる気がする。
葬式は、密葬にするらしい。
死んだ後に集まってもらうより、
生きているうちに集まってくれたほうが、
よほどうれしかったのだろう。
ご冥福をお祈りします。