ミリオンダラー・ベイビー
5月28日から公開の話題作、ミリオンダラー・ベイビー。見てきました。なぜ?それは試写会のチケットがあたったから。
作品賞、監督賞、主演女優賞、助演男優賞というアカデミーの主要4部門を獲得したのもうなずける、納得の映画でした。好き、嫌いはわかれそうですが、見る価値はアリです。誰に感情移入したか、映画から受け取ったメッセージは何か等々、見た人どうしで語り合うと、さらにおもしろいはず。
ネタバレになるので詳しくは書けませんが、敢えてこのテーマに正面から挑んで撮りきったイーストウッドと、この映画にアカデミー賞をとらせたアメリカ映画芸術科学アカデミーの見識、そして心意気に、まだまだ文化は死んでないという希望を抱きました。
それにしても試写会でくばられたアンケート用紙がひどかった。まずいきなり、
『ミリオンダラー・ベイビー』は100点満点で何点でしたか?
それはあまりにも失礼だろう(怒)
他には、誰にこの映画を勧めたいかとか、最近見た映画はなにかとか、聞いてなんの意味があるのかよくわからないけど、とりあえずよく聞かれる質問文が続くのだけれど、もっともむっとしたのは
泣けましたか? 1.泣けた 2.泣けない
泣ければいいのかよ(怒怒怒) せめて「泣いた 泣かなかった」だろう。まるで映画をみにくる人たちが泣くためにきているかのようなこの聞き方はほんとにありえん。
ほんっっとにこのところの「泣けるストーリー=いいストーリー」図式にはうんざりです。そこまで人の感情を単純化しないでほしい。わかりやすい図式は、かえって物事をわかりにくくする。
ちなみに僕は、泣けませんでした。個人的には泣く映画じゃなかったと思う。